InkscapeでEPSファイルを開く方法、Ghostscriptのインストール
更新:
InkscapeでEPSファイルを開く方法、 Ghostscriptの設定とインストール。
対象 : Windows 10/8.1/8/7/Vista、Inkscape 0.48.4、Ghostscript 9.14/9.07
InkscapeでEPSファイルを開く方法
Inkscape(Ver.0.48.4現在)は、初期状態ではEPSファイルを開けない。
EPSファイルを開こうとしても「要求されたファイル C:\・・・ の読み込みに失敗しました」などと表示される。
EPSファイルを開くには、Ghostscriptをインストールする必要がある。
環境によっては2014年5月現在最新版のGhostscript 9.14ではEPSファイルは開けず、9.07など旧バージョンをインストールするとEPSファイルを開ける。
私が動作を確認した環境は以下の通り。
- Inkscape 0.48.4(32bit)
- Ghostscript 9.07(32bit)
- Windows 8.1(64bit)
Ghostscriptのダウンロードとインストール
64bit版のInkscapeもあるが、私の環境ではGhostscriptの動作を確認できなかったので、ここでは
Inkscape公式サイト
から32bit版のInkscapeをダウンロードしてインストールする。
Inkscapeインストール後、
Ghostscript公式サイト
からGhostscriptをダウンロードする。
前述の通り、動作環境によっては2014年5月現在最新版のGhostscript 9.14では、Inkscape 0.48.4(32bit)にてEPSファイルを開けない場合がある。
その場合は、旧バージョンのGhostscriptを試すと良い。
旧バージョンのGhostscriptは
http://downloads.ghostscript.com/public/
にあり、gs907w32.exe をダウンロードしてインストールする。
Inkscape 0.48.4(32bit)では、Ghostscript 9.04~9.07 でEPSファイルを開け、Ghostscript 9.09~9.14 では開けなかった。
次にパス(Path)の設定を行う。
パスが何か分からない場合は手順通り設定すれば良いが、設定を誤ると他のアプリケーションが動かなくなる可能性があるので注意。
パスは[コントロールパネル]→[システム]→[システムの詳細設定]と進み、表示されたウィンドウの[環境変数]ボタンをクリックすると設定画面が表示される。
変数名「Path」を編集してGhostscriptのパスを追加しても良いが、見にくく編集しにくいので、ここでは別の変数名を作り、それをPathに追加する。
まず[新規]ボタンをクリックし、変数名「GS_PATH」(名称は重複しなければ何でも良い)、変数値はGhostscriptのライブラリがある階層を指定する。
例えばインストール先を変更せず初期状態のままgs907w32.exeをインストールした場合、C:\Program Files (x86)\gs\gs9.07 にGhostscriptがある。
ここのbinとlibにパスを通す。
具体的には、変数値に「C:\Program Files (x86)\gs\gs9.07\bin;C:\Program Files (x86)\gs\gs9.07\lib」と入力する。
使用するGhostscriptのバージョンによってインストールされる階層が異なるので適切に設定を行う。
次に、変数名「Path」を選択して[編集]をクリックし、変数値の末尾などに「%GS_PATH%」(前記の変数名を%で囲んだもの)を追加する。
例えば、「Path」にもともと「C:\Perl64\bin;C:\www\php-5.2.9-Win32」などと書かれていた場合は、コロンで区切った後「%GS_PATH%」を追加し、「C:\Perl64\bin;C:\www\php-5.2.9-Win32;%GS_PATH%」のように書く。
以上の設定を行うと、InkscapeでEPSファイルを開ける。
パスについては
パス(Path)の設定
をご覧ください。
「ファイルの種類」に「Encapsulated PostScript (*.eps)」がない
上記作業を済ませると、Inkscapeのメニューの[ファイル]→[開く]の[ファイルの種類]に「Encapsulated PostScript (*.eps)」が表示される。
もし表示されていない場合は、Ghostscriptが正しくインストールされていないか、パスの設定を間違えている可能性が考えられる。