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世界生活費ランキング、EIU 2018年版

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イギリス経済誌調査部門エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)による世界生活費ランキングについて記す。

世界生活費ランキング

EIU の 世界生活費ランキングは、世界の主要都市の生活費を調査して毎年ランク付けしているレポート。 英語では Worldwide Cost of Living で、略称が WCOL。 各都市の物価を米ドルに換算し、WCOL index という指数で比較し、その値が高いほど生活費が高い。 この指数はアメリカのニューヨークを 100 として基準としている。 レポートは毎年3月頃に発表され、無償で見られるレポートは、上位と下位の10都市、およびレポート中に書かれている都市のみ公開されているため、下表はそれらの都市のみ記している。 下表は指数が高い順、つまり生活費が高い順に並んでいる。

ここ最近の傾向としては、シンガポール、パリ、チューリヒ、香港が上位で、生活費が高いという評価になっている。

2018年版

2018年版で最も生活費が高い都市はシンガポールで、指数は116だった。 シンガポールは前年も1位で、ここ何年か1位が続いている。 2位はフランスのパリで、前年より5つも順位が上がっている。 ノルウェーのオスロも6つも順位が上がり5位となった。 大きく順位が上がった都市としては、メキシコのメキシコシティ、チリのサンティアゴ、ロシアのサンクトペテルブルクなどとなっている。 逆に大きく順位が下がった都市としては、ウズベキスタンのタシュケント、エジプトのカイロ、アメリカのシカゴなどがある。

日本の都市は無償のレポートのリストには記載がない、つまりトップ10には入っていないが、レポート中の文章によると、東京は7つ順位を下げたようだ。 つまり、前年、東京が4位、大阪が5位だったので、11位くらいと思われる。

下表は指数が高い順、つまり生活費が高い順に並んでいる。

順位 都市名 国・地域名 WCOL
指数
順位変動
1 シンガポール シンガポール 116 0
2 パリ フランス 112 5
2 チューリヒ スイス 112 1
4 香港 中国 111 -2
5 オスロ ノルウェー 107 6
6 ジュネーヴ スイス 106 1
6 ソウル 韓国 106 0
8 コペンハーゲン デンマーク 105 1
9 テルアビブ イスラエル 103 2
10 シドニー オーストラリア 102 4
(中略)
34 マドリード スペイン 85 10
37 ワシントンD.C. アメリカ 84 -10
41 シカゴ アメリカ 83 -14
53 ヌメア ニューカレドニア 77 -14
59 メキシコシティ メキシコ 74 23
66 サンティアゴ チリ 72 20
72 ダッカ バングラデシュ 71 -10
72 イスタンブール トルコ 71 -10
82 プラハ チェコ 67 13
86 モスクワ ロシア 66 12
90 サンホセ コスタリカ 65 -12
98 サンクトペテルブルク ロシア 60 14
98 ベオグラード セルビア 60 13
105 ヨハネスブルグ 南アフリカ 58 11
110 キエフ ウクライナ 55 14
110 プレトリア 南アフリカ 55 13
112 タシュケント ウズベキスタン 54 -35
121 カイロ エジプト 49 -22
(中略)
124 ニューデリー インド 48 0
124 ブカレスト ルーマニア 48 0
126 チェンナイ インド 47 1
127 アルジェ アルジェリア 46 0
127 カラチ パキスタン 46 3
129 バンガロール インド 44 2
130 ラゴス ナイジェリア 40 2
131 アルマトイ カザフスタン 38 2
132 カラカス ベネズエラ 33 -13
133 ダマスカス シリア 26 -14

日本の都市の推移

下表は東京と大阪の各年の順位の推移である。 毎年概ね10位前後にいる。

東京 大阪
2014年 6位 14位
2015年 11位 16位
2016年 11位 14位
2017年 4位 5位
2018年 10位以下 10位以下

出典:The Economist Intelligence Unit、世界生活費ランキング2018年版より。