世界の住みやすい都市ランキング、EIU 2018年版

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EIU が毎年発表している世界各国の住みやすい都市のランキングについて記す。

世界の住みやすい都市

英国エコノミスト誌の調査機関エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)は Global Liveability Index という世界各国の都市について住みやすさの指標、およびそれをもとにしたランキングを毎年8月頃発表している。

都市の指標は、Stability(政治・経済の安定性)、Healthcare(健康管理)、Culture and Environment(文化・環境)、Education(教育)、Infrastructure(インフラ)などの評価をもとに算出されている。 総合評価は100点満点で、点数が高い方が良い。

毎年の傾向としては、オーストリア、オーストラリア、カナダの都市が上位に入る。

2018年版では140都市が掲載されている。 無償で手に入るフリーレポートにはすべて載っておらず、上位と下位の10都市のほか、いくつかの都市がピックアップされており、下表は本レポートで分かる範囲で記す。 スコアが不明な都市は「-」で記した。

2018年版

私は EIU のサイトにユーザー登録していて、Global Liveability Index が発表されたというメールが来たのでサイトへ見に行ったが、PDFのフリーレポートがエラーでダウンロードできなかった。 その旨を EIU に問い合わせたらレポートをメールで送ってくれた。

レポートを見ると、2018年もオーストリア、オーストラリア、カナダの都市が上位を占めていた。 1位はオーストリアのウィーン、2位はオーストラリアのメルボルンで、前年の1位と2位が入れ替わった。 ウィーンはほぼ100点満点に近い高得点である。

3位はまさかの大阪で、97.7点という評価だった。 さらに東京が7位に入り、ベスト10に日本と都市が2つ入った。 東京より大阪の方が順位が上だが、点数の差はほとんどない。 前年、日本の都市はベスト10に入っていない。 ただ、過去のランキングではもともと順位は低くなく、概ね10~20位くらいに入っている。

また、最下位は前年同様シリアのダマスカスだった。 下位も毎年ほぼ同じ都市が並ぶ。

順位 都市名 国・地域名 総合評価
1 ウィーン オーストリア 99.1
2 メルボルン オーストラリア 98.4
3 大阪 日本 97.7
4 カルガリー カナダ 97.5
5 シドニー オーストラリア 97.4
6 バンクーバー カナダ 97.3
7 トロント カナダ 97.2
7 東京 日本 97.2
9 コペンハーゲン デンマーク 96.8
10 アデレード オーストラリア 96.6
中略
12 オークランド ニュージーランド -
14 パース オーストラリア -
16 ヘルシンキ フィンランド -
18 ハンブルク ドイツ -
19 パリ フランス -
48 ロンドン イギリス -
57 ニューヨーク アメリカ -
65 ワルシャワ ポーランド -
69 ドバイ アラブ首長国連邦 -
71 アブダビ アラブ首長国連邦 -
82 ベオグラード セルビア 72.2
89 サンフアン プエルトリコ(アメリカ) 69.8
102 アスンシオン パラグアイ 64.3
107 ハノイ ベトナム 59.7
116 ホーチミン市 ベトナム 57.1
118 キエフ ウクライナ 56.6
124 アビジャン コートジボワール 52.2
126 カラカス ベネズエラ 51.3
128 テヘラン イラン 50.8
中略
130 コロンボ スリランカ -
131 ダカール セネガル 48.3
132 アルジェ アルジェリア 44.1
133 ドゥアラ カメルーン 44.0
134 トリポリ リビア 42.9
135 ハラレ ジンバブエ 42.6
136 ポートモレスビー パプアニューギニア 41.0
137 カラチ パキスタン 40.9
138 ラゴス ナイジェリア 38.5
139 ダッカ バングラデシュ 38.0
140 ダマスカス シリア 30.7

出典:EIU、The Global Liveability(世界の住みやすい都市)2018年版