さくらのレンタルサーバのCPU、メモリのスペック(スタンダードプラン)

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2022年2月16日以降の新サーバー

2022年2月16日、 さくらのレンタルサーバ の機材が刷新された。 2018年4月17日以前のサーバーと比較して5倍の高速化とのこと。 主なところでは、ストレージのSSD化と容量増加、転送量無制限などとなっている。

気になったので2022年3月に借りてみた。 スペックは以下の通り。

契約 2022年3月、スタンダードプラン
サーバー番号 www5100番台
OSバージョン FreeBSD 13.0-RELEASE-p7 amd64
CPU Intel Xeon Processor (Cascadelake)
メモリー容量 48GB
ストレージ容量 300GB (SSD)
ウェブサーバー Apache 2.4.51 + nginx

CPUはCascadelake世代のXeonで、少し古い。 2019年くらいの製品。 システム情報を見る限りでは8コアのようである。

CPUはともかく残念なのはメモリーで、後述の2018年版から据え置きの48GBだった。 安いプランなので仕方ないが、少しは増量されているだろうと思っていた。 今時自作PCでもこの程度積んでいる人はいるだろう。

借りたばかりなのでロードアベレージは0.2前後と低く推移している。 さくらのレンタルサーバはhomeディレクトリが見られるが、現在140人(アカウント)くらいいるようである。 古いサーバーを見ると概ね170人くらいで共用しているようなので、まだ空きがある状態。

2018年に借りたサーバーも最初はロードアベレージが低かったが、現在は2を超えることもチラホラあり、さくら基準ではやや重いかもしれない。 PCの高速回線で見ると表示速度の差はあまり感じないが、環境によっては差が出ることがあるかもしれない。

このスペックのサーバーでもPHPやHTMLといったページのみの読み込み(DOMContentLoaded)に関してはそれほど遅くない。 ただ、HTMLというのはCSS、JavaScirpt、画像など、ページから外部のデータも読み込むのが一般的である。 エックスサーバー など月額1000円クラスのサーバーと比較すると、外部データの読み込み速度の差が大きい。 100KB前後のJPEG画像を5枚並べて表示させるテストでは、私の環境では、さくらは1~3秒程度、エックスサーバーは0.2~0.4秒程度で表示される。 これは比較的サーバーが空いているときで、混み具合や時間帯によっては、エックスサーバーでも表示に時間が掛かることもある。 数値は、Chromeのディベロッパーツールを使用して計測したもの。 1日に時間を分けて数回、1週間ほど観測。

また、この数値は旧サーバーと比較して変化がなかった。 つまりサーバーのスペックの問題というよりは、転送(回線)速度の限界か、転送速度が制限されていることも考えられる。

月額500円クラスのサーバーは、月額1000円クラスと比べて劣るのは仕方ないが、使い道がないわけではない。 私は、他のサーバーで運営しているサイトの開発・テスト環境として使用している。 また、新しいサイトはまずさくらで公開し、PVが増え、サイトが育ってきたら、より良いサーバーへ引っ越ししている。

さくらのレンタルサーバ

2018年4月18日以降の新サーバー

長年さくらのレンタルサーバを使っていたが、2017年からエックスサーバーやコアサーバーに引っ越した。 その後さくらは他社に遅れて Let's Encrypt に対応したり、サーバーを強化した。 サーバー番号 www3701.sakura.ne.jp 以降はハードウェアが新しくなっているようで、試しに契約してみた。 以下のようなスペックになっていた。

契約 2018年7月、スタンダードプラン
サーバー番号 www3800番台
OSバージョン FreeBSD 9.1-RELEASE-p24 amd64
CPU Intel(R) Xeon(R) CPU E5-2650 v3 @ 2.30GHz
メモリー容量 48GB
ストレージ容量 100GB
Apache 2.4.33

私は2013年以来の契約で、他社ほどではないが、当時よりスペックが少し良くなっていた。

CPUはXeon E5-2650 v3で、主なスペックはクロック周波数2.3GHz、ターボ時3.0GHz、10コア20スレッドとなっている。 v3はHaswell世代で、v4のBroadwell世代より1世代古いものが使われている。 搭載個数は不明。

メモリーは48GBで以前より増えているが、100GB以上積んでいる他社と比べると少ない。

ロードアベレージをしばらく記録してみたところ概ね1以下で、共用サーバーとしては低い方だろう。 同居人によっては今後どうなるか分からないが。

WordPressを使っているブロガーにはスペックをアピールしているエックスサーバー等が人気のようだが、逆にさくらのようなサーバーはそういった人にはあまり注目されないため、意外と負荷が低いサーバーが多い可能性もある。 ハイスペックなサーバーは広告収入目的のガチの人が同居する可能性が高い。 無駄にCPUやメモリーを消費しそうなWordPressを使っていない人ならさくらを使うのも良いかもしれない。 私が借りているエックスサーバーやコアサーバーはロードアベレージが10を超えるものもある。 ただ、20コア以上のサーバーではそのくらいは問題ないようだ。

スペックの変遷

さくらのレンタルサーバのスペックはコントロールパネルにて確認できる。 以下すべてスタンダードプランで、古い順に記載。

契約 2005年11月
OSバージョン FreeBSD 7.1-RELEASE-p8 i386
CPU Intel(R) Pentium(R) M processor 2.00GHz
メモリー容量 2GB
Apache 1.3.42 (Unix) mod_ssl/2.8.31 OpenSSL/0.9.8e

2010年4月に契約したサーバーは今まで使用していたものと比べて、CPUとメモリーが良くなっている。 さくらのレンタルサーバは、CPUやメモリーの容量については特に決まっていない。 サーバーを用意する際、その時点でコストパフォーマンスが良さそうなハードウェアを使用してサーバーを作っているのか分からないが、同じスタンダードプランでもスペックが異なる。

契約 2010年4月
OSバージョン FreeBSD 7.1-RELEASE-p11 i386
CPU Intel(R) Xeon(R) CPU E3110 @ 3.00GHz
メモリー容量 3.25GB
Apache 1.3.42 (Unix) mod_ssl/2.8.31 OpenSSL/0.9.8e

2011年9月に契約したサーバーは、前回契約したものと同じスペックだった。

契約 2011年9月
OSバージョン FreeBSD 7.1-RELEASE-p11 i386
CPU Intel(R) Xeon(R) CPU E3110 @ 3.00GHz
メモリー容量 3.25GB
Apach 1.3.42 (Unix) mod_ssl/2.8.31 OpenSSL/0.9.8e

2012年5月に契約したサーバーはメモリーが5GBになっていた。 昔のスタンダードプランと比べたらかなりハイスペック。

契約 2012年5月
OSバージョン FreeBSD 8.1-RELEASE amd64
CPU Westmere E56xx/L56xx/X56xx (Nehalem-C)
メモリー容量 5GB
ストレージ容量 30GB
Apache 2.2.22

2013年11月にディスク容量アップのメンテナンスが行われた。 スタンダードは 30GB → 100GB の増量となる。 その際、Apache や OS のバージョンが変わるのは知っていたが、CPUやメモリーもパワーアップしていた。 つまり、CPUやメモリー容量目当てに新しくスタンダードプランを契約しなくても新しいサーバーに生まれ変わることもある。

概要 2013年11月、ディスク容量がアップした
OSバージョン FreeBSD 9.1-RELEASE-p8 amd64
CPU Intel Xeon E312xx (Sandy Bridge)
メモリー容量 18GB
ストレージ容量 100GB
Apache 2.2.25

新しいサーバーは今のところ快適。 契約すると常に新しいサーバーへ振り分けられるのか分からないが、新たに同じプランを契約するのも良いと思った。 ただ共用サーバーなので、新しいサーバーのスペックが良くても負荷の高いサイトが同居したらレスポンスは悪くなり、ページが表示されるのに時間がかかるようになる可能性がある。 また、今まで使用していたサーバーの負荷が高かったのは、私のサイトのせいではなかったようだ。 サイトを引越した後も旧サーバーのレスポンスはあまり良くなく、ロードアベレージを見ると2~3くらいで、一時的に10くらいまで上がったことがあった。

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