携帯サイトの動作テスト(チェック)。ユーザーエージェント、個体識別番号、uidなどの変更・偽装方法
更新:2010-05-07
ドコモ、au、ソフトバンクなどの携帯サイト開発におけるサイトの動作テスト。
サイトの動作テスト(チェック)、偽装方法
ユーザーエージェント、個体識別番号、uid
携帯サイトは、携帯のユーザーエージェント、個体識別番号、uidなどをもとに、機種ごとにページの表示を変えたり、会員の判別を行っている。
携帯サイトの制作では、これらの判別が正しく行われているかをチェックすることがよくある。
携帯サイトの動作テストをする際、いちいち携帯でサイトを閲覧するのが面倒なので、PCのブラウザやキャリアが配布しているシミュレーターなどを使うことがある。
ツールを活用すれば、ユーザーエージェント、個体識別番号、uidなどを自由に変更してテストすることができる。
一方、ユーザーが携帯を装ってサイトにアクセスすることも考えられる。
特にPCからもアクセスできるようにしているサイトは、携帯を装った不正なアクセスに注意が必要。
Safari
ウェブブラウザのSafariは、ユーザーエージェントを変更できる。
Safari 4.0.5(Windows版)の場合、メニューから「編集」→「設定」で「詳細」を選び、「メニューバーに"開発"メニューを表示」をチェックする。
メニューに「開発」が表示されるので、「開発」→「ユーザーエージェント」→「その他」で、適当なユーザーエージェントを入力する。
もちろんMac版のSafariでも設定できる。
例えば、以下のようなユーザーエージェントを入力する。
DoCoMo/2.0 P07A3(c500;TB;W24H15;ser123456789012345;icc12345678901234567890)
ユーザーエージェントについては、
携帯ブラウザのユーザーエージェント
をご覧下さい。
Safari(Windows版)をインストールした際、ブラウザのメニューの日本語が正しく表示されないことがある。
メニューから「編集」→「設定」で「フォントの滑らかさ」を「中 - フラットパネルに最適」などに変更すると正常に日本語が表示されることがある。
telnet
Windowsであればコマンドプロンプト、MacやLinuxであれば端末(ターミナル)を起動し、telnetを使う。
例えば、以下のようにコマンドを入力する。
telnet example.com 80
GET /index.php?guid=ON HTTP/1.0
Host: example.com
User-Agent: DoCoMo/2.0 P07A3(c500;TB;W24H15;ser123456789012345;icc12345678901234567890)
x-dcmguid: abcde
これはドコモの例。
個体識別番号は 123456789012345、x-dcmguid は abcde として http://example.com/index.php?guid=ON に接続している。
個体識別番号については、
個体識別番号、uid
をご覧下さい。
同様にソフトバンクは、
telnet example.com 80
GET /index.php?guid=ON HTTP/1.0
Host: example.com
User-Agent: SoftBank/1.0/910T/TJ001/SN123456789012345 Browser/NetFront/3.3 Profile/MIDP-2.0 Configuration/CLDC-1.1
x-jphone-uid: abcde
auは、
telnet example.com 80
GET /index.php?guid=ON HTTP/1.0
Host: example.com
User-Agent: KDDI-HI21 UP.Browser/6.0.2.254 (GUI) MMP/1.1
x-up-subno: abcde
というように接続できる。
ユーザーエージェントやuidを適宜変更してサイトの動作を確認できる。
PHP
PHPやPerlなどプログラムを利用して、携帯電話を装いサイトにアクセスすることもできる。
PHPであれば fsockopen() などを使い、上記telnetで送信したような値を fsockopen() で送信すれば良い。
fsockopen() については、
fsockopen()
をご覧下さい。
Proxomitron
Proxomitron(プロクソミトロン、プロクスオミトロン)というツールを使ってHTTPヘッダ情報を変更できる。
Proxomitronは、起動すると常駐してプロキシサーバになり、そのプロキシを通してインターネットに接続できる。
PCのブラウザでサイトにアクセスする際に、プロキシでHTTPヘッダに変更を加えてからサイトにアクセスできる。
Proxomitronは、以下のサイトからダウンロードできる。
http://proxomitron.sakura.ne.jp/download.html
Proxomitron本体と日本語化パッチをダウンロードする。
解凍後、日本語化パッチにあるEXEファイル(ProxN45June_jp10a.EXEなど)をProxomitron本体(Proxomitron.exe)があるフォルダにコピーする。
ProxN45June_jp10a.EXEを実行すると日本語化が完了する。
Proxomitronを起動後、「ヘッダ」ボタンをクリックするとHTTPヘッダの編集ができる。
「新規」または既にあるヘッダ情報を「複製」して、ヘッダ情報を作成する。
例えば、以下のようにユーザーエージェントを作る。
HTTP ヘッダ (Key)
User-Agent: DoCoMo/2.0 P07A3(c500;TB;W24H15;ser123456789012345;icc12345678901234567890)
URL のマッチ (URL)
空欄
ヘッダの値のマッチ (Match)
空欄
置換するテキスト (Replace)
DoCoMo/2.0 P07A3(c500;TB;W24H15;ser123456789012345;icc12345678901234567890)
また、x-dcmguid は以下のように入力する。
HTTP ヘッダ (Key)
x-dcmguid: abcde
URL のマッチ (URL)
*
ヘッダの値のマッチ (Match)
空欄
置換するテキスト (Replace)
abcde
ただし、個体識別番号などは仮の値。
入力完了後、「Out」の方にチェックを入れる。
また、ブラウザの設定が必要。
Internet Explorer 8の場合、「ツール」→「インターネット オプション」の「LANの設定」で「LANにプロキシサーバーを・・・」を選ぶ。
アドレスに「localhost」、ポートに「8080」を入力する。
Firefox 3.6.3の場合、「ツール」→「オプション」の「詳細」→「ネットワーク」→「接続設定」で「手動でプロキシを設定する」を選ぶ。
HTTPプロキシに「localhost」、ポートに「8080」を入力する。
これらの設定後、設定したヘッダ情報を用いてサイトへアクセスできる。
HTTPヘッダが正しく送出されていることを確認するには、Proxomitronの初期ウィンドウにある「ログウィンドウ」をクリックする。
ウィンドウ表示後サイトへアクセスすると、ログにHTTPヘッダが表示される。