私は昔から「ご飯をよそう」と言っていて、それが普通で標準語だと思っていた。 ある日友人が「ご飯はよそるだ」と主張し、そのときどちらが正しいのかという議論になり、一緒にいた友人たちは2派に分かれた。
それから何年か経ち、そのことを思い出してインターネットで検索してみるとNHK放送文化研究所のページに説明があった。 それによると「よそう」の方が古くから使われていた日本語で、「よそる」は江戸時代くらいから使われた言葉とのこと。 「よそう」と「盛る」が合わさり「よそる」となったそうだ。
つまり2つの言葉に違いは特になく、どちらも正解だった。
その後NHKのページは消えたが、辞書で「よそる」を調べてみると、同じように「装う」と「盛る」が混交した語と説明されている。 Wikipediaには かばん語 という項目があり、そこで「よそる」について言及している。 混成語とも呼ばれている。
これらに似た言葉は「盛る」や「つぐ」などがあるようで、検索してみると「盛る」はご飯以外でも使われるので圧倒的に多かった。 ご飯に限定すると「よそう」が一番多く、「盛る」が2番だった。 ただし、当時検索したのは2005年7月28日なので情報が古く、精度も良いかどうか怪しいところがある。