Microsoft IME(MS-IME)のユーザー辞書に単語を登録できない、変換候補に表示されない現象。修復、コピー、別のパソコンへの移行について説明する。
対象 : Windows 10/8.1/7
Microsoft IME(MS-IME)に新しい単語を登録しようとしたらできなかった。 辞書ツールで単語の一覧を見ても登録されていない。 これはユーザー辞書が壊れていると単語が登録できなかったり、変換候補に単語が表示されないといった現象が起きる。 この場合、 辞書の修復 を行うと直る。
また、テキスト形式(.txt)の辞書の読み込み(インポート)に失敗する場合は、後述の 文字コード(エンコーディング) の違いが原因として考えられる。
何年か前にMicrosoft IME(MS-IME)で新しい単語を登録しようとしたら登録できなかった。 辞書ツールで単語の一覧を見ても登録されていない。 これはユーザー辞書が壊れると、単語を登録できなかったり、変換候補に単語が表示されないといった現象が起きる。 この場合以下の手順で辞書の修復を行うと直る。 ※念のため後述する バックアップ を先に行った方が良い。
詳細設定
ユーザー辞書は、Windows 10 は C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\IME\15.0\IMEJP\UserDict\imjp5cu.dic、Windows 7 は C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\IMJP10\imjp10u.dic などにある。
前述の[辞書/学習]タブにて「ユーザー辞書」の[参照]ボタンをクリックすると、辞書ファイルが置いてあるフォルダが表示される。 このとき、その辞書ファイル(拡張子.dic)を右クリックして[コピー]を選択し、好きな場所に保管しておくと良い。
もう1つ、テキストファイル(.txt)でバックアップというか一覧を出力しておく方法がある。
この辞書ツールの単語の一覧に登録した単語がすべて表示されていない場合は、辞書の途中で破損している可能性がある。 その際は、[ツール]→[フィルタ(Windows 7では抽出)]を選択し、「開始」に「あ」、終了に「こ」などを入力して検索し、前述の手順でテキストファイルで書き出しておく。
検索範囲を変え、抽出できる単語は抽出しておく。 各テキストファイルのファイル名は別々の名前にしておいて良い。 このテキストファイルは単語がタブ区切りで書かれているので、テキストエディタやエクセルで編集することもできる。
前述の辞書ファイルやテキストファイルを使い、ユーザー辞書を別のパソコンへ移したり、辞書が破損したとき元に戻したりできる。
このとき、テキストファイルの読み込みに失敗する場合がある。 例えば、Google日本語入力で使っていたユーザー辞書をMS-IMEに移す場合などに発生する。 手順は以下の通り。
このファイルの文字コード(エンコーディング)はUTF-8となっている。 MS-IMEのテキストファイルの中身もタブ区切りで同じ形式だが、文字コードはUTF-16(BOM付)を使っていて、この違いにより読み込みに失敗する。 よって、テキストエディタなどでUTF-16(BOM付)に変換する必要がある。 例えばサクラエディタの場合は、[名前を付けて保存]で文字コードセットに「UTF-16」を選択し、その横にある BOM にチェックを入れて保存しなおす。
ちなみに重複している単語は登録できず、登録されていない単語のみ追加されるので、重複は気にしなくて良い。 また、登録後変換候補に出ない場合は、上述の 辞書の修復 を行うとよい。