Arctic Cooling MX-4/4g 絶縁タイプ熱伝導グリス
更新:
CPU・CPUクーラー用絶縁タイプ熱伝導グリス Arctic Cooling MX-4/4g(P/N ORACO-MX40001-BL)のレビュー、冷却性能ベンチマークテスト、外観写真など。
Arctic Cooling MX-4/4g
2014年4月11日、アマゾンで Arctic の熱伝導グリース MX-4 を1,091円(税込)で購入。
サンワサプライの
シリコングリス TK-P3S
も持っているが、予備として購入した。
【パッケージ】
熱伝導率は8.5W/mKで、TK-P3S(6.5W/mK)より仕様上では性能が高い。
内容量は4gで、TK-P3S(2g)より多いが、その分値段は高い。
その他の仕様は、粘度870poise、密度2.5g/cm
3、生産国は中国。
【大きさ】
TK-P3S(写真上)と大きさ比較。
【注射器先端とキャップ】
キャップは単に被せるだけなので、TK-P3Sと比べると着脱は容易。
【色、粘度】
グリースの色は灰色。
パッケージにはMX-3より粘性が低く塗布しやすいと書いてある。
普段使っているグリースによって印象は異なるが、私は硬く感じた。
ちょう度(硬さを表す値)でいうと200以下くらいありそう。
パッケージには粘度870ポアズという仕様しか書いておらず、ちょう度と粘度は異なるので単純に比較はできない。
手で触った感じでは TK-P3S よりは硬く感じる。
ちなみに製品により異なるが、マヨネーズの粘度が150P(ポアズ)前後、水飴200P前後、ストロベリージャム550P前後、ハンドクリーム1000P前後のようだ。
写真左が TK-P3S で、写真右が MX-4。
熱伝導性能テスト
MX-4 は TK-P3S を使い終わってから使おうと思っていたが、性能が気になったのでCPUに塗って温度を測定した。
テスト環境は下表の通り。
CPU |
Intel Core i5-4670 |
CPUクーラー |
リテール品 |
ベンチマークソフト |
CINEBENCH R15 のCPUテスト(マルチコア)を使用 |
温度測定ソフト |
HWMonitor 1.25 |
室温 |
30℃ |
CINEBENCH R15 にてCPUに負荷をかけ、CPUコア温度を測定した。
測定結果は下表の通り。
製品名 |
CPUコア温度 アイドル時 |
CPUコア温度 負荷時最大値 |
熱伝導率(W/mK) |
Amazon 販売価格 |
1g当たりの価格 |
グリースなし |
39℃ |
100℃ |
- |
- |
- |
リテール品 |
37℃ |
74℃ |
- |
- |
- |
Arctic MX-4(4g) |
37℃ |
71℃ |
8.5 |
1,091円 |
273円 |
サンワサプライ TK-P3S(2g) |
38℃ |
75℃ |
6.5 |
465円 |
233円 |
AZ シリコングリース(40g) |
39℃ |
79℃ |
- |
843円 |
21円 |
Arctic MX-4 は、サンワサプライの TK-P3S よりは冷えている(熱を伝えている)がそれほど差はない。
あくまで上述の環境での結果で、CPUやCPUクーラーにより結果は異なる。
リテール品はもともとリテールクーラーについていたグリースで、クーラー装着後約1年経っており、別のグリースを塗布する前にテストした。
リテール品は TK-P3S と同じくらいの性能で、意外と冷えていた。
AZ のシリコングリースは潤滑用のグリースであり熱伝導用ではないが、興味があったので塗ってみた。
これも意外と効果があった。
ただし、本来の目的以外に使用するのは危険なので真似しないでください。