Adobe Premiere Elements 2018 を購入し、初めてこのアプリケーションに触れた。 基本的な操作方法はアプリ内にガイドがあるので分かりやすいが、1つ問題が起きた。
その後 Premiere Elements 2022 にバージョンアップしたので、ここでは2022を基準に説明する。 基本的な操作は同じだが、バージョンによってメニューの配置などが若干異なっている。
Premiere Elements は、MP4などの動画ファイルをタイムラインにドラッグ&ドロップして追加できる。 便利だが一つ困った現象が起こる。 試しにスマホで撮った 30fps の動画をドラッグ&ドロップで追加し、何も編集せずに即「書き出しと共有」から「デバイス」→「カスタム」で[詳細設定]ボタンをクリックして調整しようとしても、24fps や 23.976fps でしか保存されない。 動画にもよるが、動きが多いものだと動きが滑らかではなくカクカクになる。 ただ、動画によっては 60fps など元の動画に合ったものが適用される。
どうもこの手順だと動画をドラッグ&ドロップしたときにプロジェクト全体のfpsが自動的に適当に設定されるようである。 初心者にはそういったことを気にせず動画が編集できるのは良いかもしれないが、厄介な機能となっている。 動画で一番重要なのはフレームレートではないだろうか? これがおかしいと動画がカクついたりする。
この現象を解消するための制作手順を以下に記す。
fpsがおかしくならないようにするには、いきなりウィンドウに動画をドラッグ&ドロップせず新規プロジェクトから作る。
新規作成の手順は以下のとおり。
以上で新規プロジェクトが作成される。 この操作をした後は、動画をドラッグ&ドロップしても問題ない。
Aviutl は新規作成時、自分で解像度とフレームレートの数値を入力できるが、Premiere Elements はそういった設定は見当たらない。
なお、動画のフレームレートはデジカメやスマホの仕様に記載されていて、たいてい設定により変更できる。 撮影した動画のフレームレートは、Windowsの場合、動画ファイルを右クリックして「プロパティ」の「詳細」タブを見ると「フレーム率」に書かれている。
「書き出しと共有」は「クイック書き出し」のみならず、その他の書き出しも勝手に最適化してくれるが、動画の品質は落ちる模様。 なるべく画質を劣化させないように書き出すには、おそらく「デバイス」にある「カスタム」を選ぶしかない。
保存の手順は以下のとおり。
この手順で書き出すと「デバイス」→「コンピューター」で同じ解像度を選び、画質を「高」にするより高画質でありながらファイルサイズは小さくなった。 謎の仕様。 環境や動画の内容にもよるかもしれないが、動画のクオリティを気にするなら「カスタム」以外の選択肢はない。
プリセットには一見4Kがないように見える。 実は「NTSC」→「AVCHD」の一覧にある「QFHD」というのが4K(Quad Full HD)のこと。 説明には「XAVC-Sの編集用」と記されている。 元の動画が24fpsなら23.976、30fpsなら29.97、60fpsなら59.94を選ぶと良い。
余談だが、タイムラインの近くに[レンダリング]というボタンがあり、何だろうと思ってクリックしてみるとプレビュー画面の画質が悪くなったり、カクついたりする。 ただ、環境によるかもしれない。 再度ボタンを押しても元に戻らない。 元に戻すには、メニューの[タイムライン]→[レンダリングファイルを削除]を選択する。