3D CGを使ったベンチマークソフトは、パソコンのCPUとGPU(グラフィック)の性能を知ることができる。 日本国内では、ファイナルファンタジーシリーズやドラゴンクエストXなどのゲーム用ベンチマークがあり、自作PC界隈でよく使われている。 ゲーム関連はCGを見ているだけでも面白いのでオススメである。
Windows PCで3D CGを見るには基本的にDirectXがインストールされている必要がある。 また、ベンチマークソフトによって必要なDirectXランタイムのバージョンが異なる。 2020年現在DirectX 12が最新版。 適切なバージョンのDirectXがPCにインストールされていない場合、ベンチマークソフトを起動できない場合がある。
詳しくは、マイクロソフトのサイト 最新版の DirectX をインストールする方法 に書かれている。 このページからDirectX 9など古いバージョンもダウンロードできる。
FF11など古いゲームはDirectX8.1など古いDirectXが使われている。 Windows 10の場合、初期状態では古いDirectXが無効になっている場合があるので、自分で有効化する必要がある。 古いDirectXをインストールする必要はない。 手順は、[Windowsシステムツール]→[コントロールパネル]→[プログラム]→[Windowsの機能の有効化または無効化]と進むとウィンドウが表示される。 そこで「レガシ コンポーネント」の中にある「DirectPlay」にチェックを入れる。
新旧様々なベンチマークソフトがあるが、FF14とドラクエ10を動かしておけば十分だろう。 下表の中ではFF15が最もPC性能を必要とする。
ソフト名 メーカー |
発売日 運営開始日 |
動作環境 | 内容・ベンチマークソフトのダウンロード |
ファイナルファンタジーXV(FF15) (スクウェア・エニックス) |
2018年2月2日公開(ベンチマーク) 2018年3月7日発売(Windows版) |
【必要スペック】 ●Windows 7/8.1/10(64bit日本語版) ●DirectX 11 |
Windows版ファイナルファンタジーXV(FF15)のベンチマークソフト。
Native 4K、HDR10対応。
グラフィックの品質や解像度を設定できる。
ベンチ終了後、評価とスコアが表示される。 FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION Benchmark |
ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン (スクウェア・エニックス) |
2013年9月26日 |
【必要スペック】 ●Windows Vista 32/64bit、Windows 7 32/64 bit、Windows 8 32/64bit ●Intel Core 2 Duo 1.6GHz相当以上 ●メモリ2GB ●NVIDIA Geforce 7600 GT VRAM 256MB、AMD Radeon HD 2600 Pro VRAM 256MB、Intel HD Graphics 2000 VRAM 256MB ●DirectX9.0c以上 |
Windows版ドラクエ10のベンチマークソフト。
グラフィックの品質や解像度が選択できる。
ベンチ終了後、快適さの評価およびスコアが表示される。 ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン ベンチマーク |
ファイナルファンタジーXIV(FF14) (スクウェア・エニックス) |
2013年8月27日 |
【ベンチの動作環境】 ●Windows 8.1/10(64bit日本語版) ●DirectX 11に対応していること ●画面のサイズが横1024縦720ドット以上あること |
FF14のベンチマークソフトは新しい拡張パッケージが発売された際などに新しいものに差し替わる。
2020年2月現在、漆黒のヴィランズがダウンロードできる。
ベンチ終了後スコアと評価が表示され、【レポート出力】では平均フレームレートも表示される。
【ループ】を設定するとスコアは表示されない。 ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク |
バイオハザード6 (カプコン) |
2013年3月22日(Windows版) |
【製品版の推奨環境】 ●Windows 8/7/Vista/XP ●Intel Core 2 Quad 2.7 Ghz 以上、AMD Phenom II X4 3 Ghz 以上 ●メモリ 4 GB RAM ●NVIDIA GeForce GTX 560以上 ●DirectX 9.0c以上 |
グラフィックスカードはNVIDIA社のGeForceを推奨している。 バイオハザード6 ベンチマーク |
ファンタシースターオンライン2 (セガ) |
2012年7月4日(Windows版) |
【製品版の動作環境】 ●Intel Core 2 Duo E6300 以上 ●NVIDIA GeForce 7800GT、AMD RADEON HD2900XT もしくは同クラスのグラフィックカード以上 ●Vista/7/8:2GB以上、Windows XP:1.5GB以上 ●DirectX 9.0c以上 |
2012年発売のゲームだが、FF14より必要スペックは低い。 キャラクタークリエイト体験版にてベンチマークテストを行える。 PSO2キャラクタークリエイト体験版 |
ファイナルファンタジーXIV(FF14) (スクウェア・エニックス) |
2010年9月30日(Windows版) |
●Intel Core i7 2.66GHz以上 ●NVIDIA GeForce GTX 460以上(VRAM 768MB以上) |
2010年10月現在、最も高いPCスペックが必要なソフトだと思われる。 解像度HIGH(1920x1080)とLOW(1280x720)のテストが行える。 ベンチマーク終了後 SCORE(スコア) が表示される。 新生FF14へ移行したため、このベンチマークソフトの提供は終了した。 |
ロストプラネット2 (カプコン) |
2010年10月14日(Windows版) |
●Intel Core 2 Quad プロセッサー以上、AMD Phenom x4 プロセッサー以上 ●NVIDIA GeForce 9800 シリーズ以上、ATI Radeon HD4800 シリーズ以上、VRAM:512MB 以上 |
DirectX 9 VersionとDirectX 11 Versionのモードがあり、画面の解像度などを変更できるオプションもある。 また、テストタイプAとテストタイプBがある。 ベンチ動作中「F1」キーを押すとワイヤーフレームで表示される。 テストの結果は、Average 32.5fps、RANK B というように平均のFPS値とランクが表示される。 バイオハザード5よりやや高いPCスペックが必要だと思われる。 ロストプラネット2 ベンチマーク |
A列車で行こう9 (アートディンク) |
2010年2月11日(Windows版) |
●Intel Core i7 860(2.80GHz) ●NVIDIA GeForce GTS 250、VRAM:1G 以上 |
A列車で行こう9ビュアーソフトにFPSを表示する機能がある。 ソフト起動後オープニングが始まるが、クリック等するとオープニングが終了し、メニューが表示される。 「フレームレート」にチェックを入れると、画面下にフレームレートが表示される。 オープニングやデモを見続けると平均FPSが画面下に記録される。 また、マップを選び「マップの散策を開始する」をクリックするとマウスを使ってマップ上を散策できる。 A列車で行こう9 ビュアーソフト |
バイオハザード5 (カプコン) |
2009年9月17日(Windows版) |
●Intel Core 2 Quad プロセッサー以上、AMD Phenom x4 プロセッサー以上 ●NVIDIA GeForce 9800 シリーズ以上、ATI Radeon HD4800 シリーズ以上、VRAM:512MB 以上 |
DirectX 9 VersionとDirectX 10 Versionのモードがあり、画面の解像度などを変更できるオプションもある。 また、ベンチマークテストAとベンチマークテストBがある。 テスト中、テストの進行状況が画面の左上に数値(%)で表示される。 テストの結果は、Average 71.2fps [A] というように平均のFPS値とランクが表示され、数値が高いほど良い。 ランクはSが最も高く、A、B、・・・の順に低くなる。 バイオハザード5 ベンチマーク |
ストリートファイターIV (カプコン) |
2009年7月2日(Windows版) |
●Intel Core i7 プロセッサー以上 ●NVIDIA GeForce 8800 以上、ATI Radeon X1900 以上、VRAM:512MB 以上 |
結果は RANK、SCORE、AVERAGE FPS が表示される。 ストリートファイターIV ベンチマーク |
ラストレムナント (スクウェア・エニックス) |
2009年4月9日(Windows版) |
●Intel Core 2 Duo(2.4GHz以上)、AMD Athlon X2(2.4GHz以上) ●NVIDIA GeForce 8800 VRAM:512MB 以上 |
オプションで画面の解像度とウィンドウモードorフルスクリーンモードを選択できる。 テストの結果は、Average FPS:89.91 というように平均のFPS値が表示され、数値が高いほど良い。 ラストレムナント ベンチマーク |
デビルメイクライ4 (カプコン) |
2008年7月24日(Windows版) |
●Intel Core 2 Duo プロセッサー以上 ●NVIDIA GeForce 8600以上 VRAM:512MB 以上 |
起動後、DirectX 9 VersionとDirectX 10 Version を選択できる。 結果はランクで表示され、S が一番高い(平均FPSの結果はない)。 ベンチマークとは別に体験版もダウンロードできる。 ※現在4Gamerからのみダウンロード可能。 デビルメイクライ4 ベンチマーク |
A列車で行こう8 (アートディンク) |
2008年3月21日(Windows版) |
●Intel Core 2 Duo E8400以上 ●NVIDIA GeForce 8600GT以降、Radeon HD 2600 XT以降 |
ソフトをインストール後、デスクトップにベンチマークソフトと環境設定のアイコンができる。 ベンチマークソフトと環境設定のアプリケーションが別々になっている。 結果は平均FPSが表示される。 A列車で行こう8 ベンチマーク |
ロストプラネット エクストリーム コンディション (カプコン) |
2007年7月12日(Windows版) |
●Intel Core 2 Duo プロセッサー ●NVIDIA GeForce 8600以上推奨 |
ロストプラネットの体験版に PERFORMANCE TEST があり FPS が表示される。 ただし判定結果の表示はなく、ずっとTESTがループする。 体験版は DirectX 9 Version と DirectX 10 Version 2種類ある。 |
モンスターハンター フロンティア オンライン (カプコン) |
2007年7月5日(Windows版) |
●Intel Core 2(Duo、Extreme、Quad)シリーズ、Intel Core(i3、i5、i7)シリーズ、Intel Core(i5-2000、i7-2000)シリーズ、AMD Athlon X2デュアルコア4600+以上、AMD Phenomシリーズ、AMD Athlon IIシリーズ、AMD Phenom IIシリーズ、AMD A-Series ●NVIDIA GeForce 9600シリーズ以上、NVIDIA GeForce 200シリーズ以上、ATI Radeon HD 3650シリーズ以上、ATI Radeon HD 4650シリーズ以上、ATI Radeon HD 5550シリーズ以上、ATI Radeon HD 6450シリーズ以上 ●メモリ1GB以上 ●DirectX9.0c以上 |
2012年4月現在、MHFベンチマークソフト第1弾、第2弾【絆】、第3弾【大討伐】がある。 オプションで画面の解像度などを選択できる。 テストの結果は、SCORE 13565 というようにスコアが表示され、数値が高いほど良い。 ただしこのベンチマークテストは、このゲームが快適に動作するためのスコアの目安が示されていない。 モンスターハンター フロンティア |
ファイナルファンタジーXI(FF11) (スクウェア・エニックス) |
2002年11月7日(Windows版) |
●Intel Pentium 4プロセッサ以上 ●NVIDIA GeForce3、GeForce4 Tiシリーズ、GeForceFX5600以上チップ搭載のグラフィックカード VRAM64MB以上 |
オプションでResolution(画面の解像度)のLow(低)とHigh(高)を選択できる。
テストの結果はSCORE 6954というようにスコアが表示され、数値が高いほど良い。
[loop]をチェックすると最終スコアの表示を残してループできるのでオススメ。 ファイナルファンタジーXI Vana'diel Bench 3 |
海外製のベンチマークソフトは 3DMark と CINEBENCH が有名で、よく使われている。
3DMarkは Futuremark社 が開発しているPC界で有名な 3DCG のベンチマークソフト。 3DMark(11の次のバージョン)、3DMark 11、3DMark Vantage、3DMark06、3DMark05 などいくつかバージョンがある。 3DMark 11 はv1.0.4で Windows 8 に対応、3DMark06 はv1.2.1で Windows 8 に対応。 3DMark06 は、ソフトを起動後「Run 3DMark」のボタンをクリックするとベンチマークテストが始まる。
CINEBENCH は MAXON が提供しているベンチマークソフト。 CINEBENCH は OpenGL と CPU の2種類のベンチマークテストがある。 OpenGL のテストでは fps、CPU のテストでは pts で結果が示される。 CPU はシングルコアとマルチコアのスコアを測定できる。 自作PC界隈ではこの CPU のベンチマークテストがよく使われている。
Heaven Benchmark は Unigine が開発した3Dベンチマークソフトで、CG が綺麗。 公式サイトのメニューにて[PRODUCTS]→[Benchmarks]→[Heaven]と進むとソフトがダウンロードできる。 Heaven Benchmark の他にもいくつかベンチマークソフトがある。